プログラミング技術は本当に必要?
プログラミング教育は「稼げない」イメージと戦え という記事で、IT技術者には3Kのイメージがあるので無理にプログラミング技術を身につける必要は無いという意見があるとか。
これについて私が思うところを書いてみます。
国策的には「新 ”米百俵の教え” を」 のような考え方があるようですが、私が日頃子供たちに対して期待している事は以下の2つです。
- 課題の解決に最適な手段を選択できるようになって欲しい。
- テクノロジーを使うだけではなく、作る側になって欲しい。
私が前者を強く思うようになったのにはこんな体験エピソードがあります。
ある中学校のパソコンルームを見学した際、衝撃的なものを見てしまいました。
「ホームページ素材集CD」というパッケージ箱が、そこらじゅうのキャビネットに詰め込まれていたのです・・!それも全く同じものが100個以上。
絶句、です。
なぜ同じものを大量に置いておく必要があるのでしょうか?百歩譲ってライセンスの問題だとしても、ライセンスだけを購入すれば良いことで、なにもキャビネットを埋め尽くす必要はないでしょう。
そもそも20年前ならまだしも、Web素材なんて無料で高品質なものがいくらでも手に入ります。
そんな売り方をしてしまう業者も、何も考えず購入してしまう学校側も問題ですが、何よりそういった使い方を強要される生徒達がかわいそう。
将来子供たちがどんな職業に就くのであれ、その時代に即したテクノロジーをうまく使えなければ事業が成功することは難しいでしょう。
コンピュータを使って何ができるのかを効果的に学ぶためには、プログラミング教育が基本になると言えます。
2つめは、技術者として抱える矛盾のようなものだと思っています。
テクノロジーを生み出す一方で、それを使うだけの大人になって欲しくはない。
総務省の発表に裏付けられているように、今やパソコンよりもスマートフォン・タブレットの方が普及していているのは周知の通りです。
今や子供たちが最初に触れるのはキーボードの無いスマホかタブレットであり、しかもアプリは最初からほとんど揃っている。
そんな状況であるからこそ、自分の作りたいものを自分で作れるようになる事が重要だと考えています。